あの時期
私は「先輩」にお土産を買っていた
「先輩」って言うのは、
私の恋人、、だった人
初めて両想いになれた人
10年以上前に別れたのにも
関わらず忘れられずに
いた
お土産を買う
できる限り賞味期限が長いものを
その間に会えたらいいな
そうしたらお土産を渡すんだ
だけどその日はいつも来なくて
賞味期限が来てしまうのだった
連絡もとれない人へのお土産を買い続けるのは
いささか常軌を逸してないかい?
多分、祈りみたいなもの
賞味期限切れ自分が買ったお土産を食べながら
また、同じ繰り返しだと
思った。
祈りを捧げつづける私
自分はいつか先輩を忘れられるのだろうか
他の誰かと
永遠を誓えるのだろうか
と。
あれから更に時が過ぎた
私の白髪も増えた
もう先輩にお土産を買う事はなくなった
大好きだった人 先輩
あの時ほど熱烈じゃなくても
穏やかなパートナーが
人生に現れても
良いのかな
と思ったりもする