ふと時計を見た。
もう21時を、過ぎていた。
お腹も空いたけど、ビーズも気になる。
「森川さんは、まだ、、探すんですよね?」
当たり前の事を訊いているよね、と
口に出してから気付いた。
「うん」と森川さん
「じゃあ、、わたしは帰りますね、、」
なんだか申し訳ないような気持ちになり
その場を離れた。
ありがとう、、と背後から声がした。
振り返り、ペコリとお辞儀した。
私は後ろ髪を引かれる思いで
部屋に戻った。
明日の仕事を考えたら
やはり早めに眠らなきゃ。
シャワーも浴びたいしメモを見ながら復習もしたい。
私は部屋に帰り、買ったおかずを食べた。
おかずはすっかり冷めていた。
私は考えていた。
森川さんもリゾートバイトの人なんだろうか?
形見ってどなたの?
女性ものって事だけは
はっきりしてるんだよね
今もまだビーズを探しているだろう森川さんの背中を思い浮かべていた
13に続く